そこんとこ

好きなものを自分の言葉で語りたい

「書く力」で大事なのは書くことよりも読解力と言い回し

書く力 私たちはこうして文章を磨いた (朝日新書)

書く力 私たちはこうして文章を磨いた (朝日新書)

読みました。
この手の文章術の本は色々あって、どれもテクニックは紹介するけど抽象的で使えない。使えないこと以上に文章術の本を読んでたら勝手に文章力が上がると勘違いしてしまう。そんなことはない。
この本も対談形式で文章術を紹介はしてる。おそらく他の文章術の本と同じようなことを言ってるのかもしれないが、竹内さんの編集手帳を中心に具体的な例を出してここはこう書いてるって紹介してくれるのでわかりやすい。なんか現代文の授業のテキストを読んでるみたいだ。
よくブログ論で「相手を惹き付けるようなタイトルをつけるテクニック」を推奨するかのように言ってるけど、正直あれに違和感がある。タイトルで惹き付けたり煽るよりも中身の文章で読みやすい誰にも分かるような文章がかけたらなあ。ドヤ顔でブログ論や運営論で語ってる人に是非読んでもらいたい一冊。
結局はどんなに文章術のテクニックをつけても、テクニックの源になるのは言い回しや好きな表現を集めること。それには書く力よりも読む力が必要になってくる。この2人に説明されると自分の心にストンと入ってくる。

言い回しと関連するけど、この本の中で竹内さんは「絆」が使いたくない言葉になったって話があって、自分にも使いたくない表現や言葉がある
リスペクトレジェンド
前者は敬意を持つことは重要だと思うが、必要以上に敬意を持つことは果たして必要だろうか?例えばスポーツの審判に対するリスペクトなんかは良い例で、リスペクトを言い過ぎることで神聖化してるようなことがある。だから自分はリスペクトって言葉よりも「敬意を持つ」って言い回しや「対等な関係」遠回しな言い回しを使うようにしてる。
あと、リスペクトと言ったら真っ先にこの曲を思い出すおっさんです。

Amuro Namie - RESPECT the POWER OF LOVE

レジェンドも同じことが言える。何でもレジェンド言い過ぎでちょっと辟易してる。
ただ、自分がレジェンドって言葉を唯一使ってる所があるとすると

椎名へきる 空をあきらめない 施音質向上法:高音質再生

STARTING LEGENDこそ至高。

言い回しでも「○○を××で例えると」が使いたくない。
先日の林原めぐみファーストライブでのビートルズ来日に匹敵って例えにはその当時のことを知らないで言ってるし自分もどれだけ凄いのかわからない。誰にもわからない例えで惹き付けるよりも単純に「良い」「凄い」の表現でも伝えようとすれば伝わるはずだ。


おそらく何回も繰り返して読むだろう。自分ももっと好きな言い回しや伝わる適切な表現を本を読んで見つけていこう。